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【創成者の街】プロローグ『創成者の街』その4
「凄い!お兄ちゃん学年トップを取ったんだって!」
「お姉ちゃん、また賞状貰ったの!?」
 何度も何度も、私の耳に届いてきた、両親の感嘆の声。本当にうれしそうで、母は頬骨が浮き上がるほどの笑顔を見せ、父は賞状をもらうたびに額縁に入れている。そのせいで姉と兄の部屋の上部は今まで獲得してきた賞状で埋め尽くされている。姉にいたっては一列が埋まってしまって二段目に掲げられるようになっていた。
 そんなわけだから、近所でも評判になっていた。あの家の子供さんは本当によくできる子ばかりだとか、うちの子も見習ってほしいとか。正直な賞賛の声が何度も届いていた。多分その中には妬ましさも少なからず含まれていると思う。しかし、そんな妬ましさも評価の内に入るだろう。妬ましく思われるほどの成果を上げていると言うことなのだから。

 だから、両親の会話の中に私の名前は一切あがってくることは無い。
それが私の家族だった。

*          *           *

「ただいま……」
 あの突飛な世界から戻ってきた私は、幸いにも気がついた場所が近所の路地裏だったおかげですぐに家に帰ってくることができた。ただ、時刻はすでに夕方を回っており、私があの世界に行く前に抱いていたあの怒りの原因は、未だに分からないままだったが。
 ドタドタとリビングの方から足音が聞こえる。そこから母の鬼のような形相が飛び込んできた。
「あんた!一体どこ行ってたの!本当に心配したんだよ!」
「……ごめんなさい」
 多分、私の声は母には届いてないだろう。自分では謝ったつもりだったけど予想以上に小さすぎる声が出てしまったせいで、母から見たら不満を言っているように見えたのかもしれない。
「いきなり家から飛び出す所、近所の人から見られたらどうしてくれるの!?恥ずかしくて堂々と外に出れないじゃないの!」
 一言目よりもより甲高く大きな声で私に怒鳴ってきた。私の姿を見られることよりも母の怒鳴り声の方が近所に目立つことが分からないようだった。
 私が家から出たところで何があるって言うんだ。所詮『ご近所さんの娘さんが何かの用事で出ていった』位の認識しかされないだろうに。下手をしたら私が出ていったことすら知らないはずだろう。
どうせ誰も私のことなんか見てないんだから。
「ねえ!弥生、聞いてるの!」
 また母の奇声が聞こえてきた。大丈夫、母さんはそんな甲キリ声出さなくても十分聞こえるよ。
 私はその母の言葉に反応することなく、二階の自分の部屋に向かった。まだ何か後ろで言っているようだけど、元々返事する気もないんだからいちい言葉の意味を理解する必要なんてない。
 階段であがると、私の部屋は曲がった先の奥の部屋になっていて、そこまでには窓が一つもないせいで少し薄暗い。当然電球は取り付けられているのだが、私はここの電球が廊下を照らしたところを見たところが無い。正直無駄なオプションなんかじゃないかと思う。
 私の部屋に向かう廊下の途中でチラと横を見た。私の部屋の隣。それは兄の部屋だ。中は薄暗く、もう四年ほど蛍光灯が仕事をしているところを見ていない。四年前、兄は大学に合格し、一人暮らしをするために向こうのアパートを借りて引っ越してしまった。当然両親は反対する事もなく事は順調に進み、必要最低限の荷物を持って出ていってしまった。だから部屋のベッドの下や机には兄が住んでいたと言う証を残しているように参考書やノートなどが整頓されて置かれていた。部屋の薄暗さも合わさって今日はそれが遺品のようにも見える。
 そして、少し上をむいて私は眉間にしわを寄せた。そこには親に迷惑をかけた私をあざ笑うかのように所狭しと賞状が飾られている。全て兄の物だ。兄が高校までに手にした賞状の数々が部屋の上部を埋め尽くしている。
 いつもならそのまま通り過ぎるところだが、母の怒声を浴びた後のこの光景のせいで、余計に私の心の中はむしゃくしゃし始める。もし私が今ボールを持っているなら兄の部屋に思いっきり投げつけていただろう。ただそんなことができるわけもなく、心に溜まった感情は行き場を失い別の感情に生まれ変わる。
 不意に涙が滲み出始めた。このままじっとそれを見つめていたら床を汚すことになるだろう。私は逃げるようにしてその場を後にし、私の部屋のドアに手をかける。刹那、そこが元姉の部屋であることを思い出す。
 私の姉も、兄同様本当によくできる姉だった。手にした賞の数がその人の人格を決めるとは言いたくないが、数だけで言えば兄に勝っていた。二段目にまで及ぶ賞状の数々は、姉がどれほどの才能を持っているのかを示すにはちょうどいい道具となっている。ただ姉も大学生になっており、その才能を十分に発揮するために一人暮らしをしている。そのため姉の部屋は家に残った私の私物となったのだ。つまり、元々私の部屋は用意されていなかったのだ。
 姉のいいところは、自分の遺物をつくらない所にあった。自分の荷物は全て自分のアパートの部屋に持って行ったし、教科書類も全て処分されている。唯一残してくれたのは姉が小学生のころに親に買ってもらった勉強机だけだった。アパートに持って行ってもしょうがないと言うのが姉の言葉だったが、本音は私の為に残してくれたんだと思う。その証拠に姉が出ていくときには勉強机はきっちりと掃除されており、まるで購入したてのような色合いを私に見せてくれた。元々道具を大事にする姉だったおかげでもあるが、それでも前日までずっと掃除してくれている姿を見た私には、そんなちゃちな理由で持って行ってないとは思えなかった。
 自分でも、よくできた兄であり姉だと思う。だから余計に私は泣きそうになっているんだろう。まぁ、そんなことしててもしょうがない。私は瞳に溜まった涙を振り払うようにドアを開けた。
 そこには、見慣れない光景が広がっていた。いや、正確には見慣れない人物が一人。
 モノクロを基調とした質素な部屋の中に明らかに浮いたはげかかった青い色のつなぎとこれまたはげかかった青の帽子をかぶった男が一人、あぐらをかいて座っていた。
「やあ、久しぶり」
 私を《創生者の街》に連れていった張本人、『掃浄龍之介』だった。
 私は驚きが強すぎて思わず勢いよく後ずさりして(軽くジャンプして)背中を壁に密着させた。
「な、ななななな、なんでアンタがここに!?」
 信じられなかった。《創生者の街》にいた人間がこちらの世界にいて、おまけにいかにも自分の部屋だと言わんばかりの表情を浮かべながら居座っているのだ。近くにある物をぶん投げて追い出そうとするのがいつもの私だったけど、生憎先刻の母の攻撃と無機質な紙達の視線のせいで気持ちがなえていたからそこまで思いきった行動は出来なかった。
「まあまあ、そんなに驚かなくたっていいって。ささ、座ってよ」
 ここは私の部屋のはずなんだけど……だなんて突っ込みはさておき、私はなるべく龍之介と距離を取りながらとりあえずドアを閉めながら座る。
「そんなに警戒されてたら流石の俺も傷つくなぁ。まあ、あんなことがあったすぐだからそんな心持でもしょうがない……かね」
 含み笑いを浮かべながら龍之介は身振り手振りを交えてふわふわ浮いた喋りをする。
「それにしても、なかなかいい部屋だね。それなりに掃除も行き届いているし、壁の汚れもほとんどない。うん。清潔って気持ちいいものだよね」
 それは、清掃員だからという言葉なのだろうか。それとも純粋に私の部屋をほめているのか、それは定かじゃ無かったけど、彼の性格からして多分前者の方だろう。
 私の部屋のクッションを勝手に使って思いっきりくつろいでいる様子を見ると、かなりの時間私を待っていたんだろう。そこまでして私に会わなくちゃいけない理由なんて会ったのだろうか。できる事なら今一人になりたかったのだが。
「結構可愛い趣味しているじゃないの。質素な部屋の割には」
 ……え?今なんて――
「俺のイメージではモノクロな物とか地味なものくらいしか持っていないと思っていたのに、まさか赤色のリボンとかピンクの手鏡とかその他もろもろ持っているから――」
 唐突に言われて理解が追い付かなかったけど、小物の名前を言われたとたんに私の頭の中でそれらがつながった。
「や、やめて下さい!なんで勝手に机の中漁ってるんですか!」
 急激に体中の体温が顔に集まったような温度の上昇を感じた。
 ただただ恥ずかしい。確か机の奥の方に閉まってニ度と出すまいと封印したつもりだったのに、なんの前触れもなく掘り起こされるだなんて非情にも程がある。これが黒歴史というものなのだろうか。だとしたら今全世界にいる患者さん達はまだ遅くない。今すぐに全てを記憶の奥底に封印するべきだ。だれも手の届かない場所に追いやるべきだ。
「そりゃあ、暇だったから?」
「あなたは暇だと勝手に女の机を漁るんですか!?」
 全く、本当に信じられない。世の男たちでは絶対にやらないであろう、マナーとも言えるその掟を当然と言った顔でやってのけるんだ。
「やらないの?」
 おまけにこんな疑問詞を投げつけるものだから余計に腹がたつ。これはそう急に追い出さなくては。
「ど、どうしてこんなところに来たんですか?用事があるならさっさと済ませた方がいいと思うのですが。そんな汚い格好だと部屋が汚れるので……」
「ああ、そうだったな」
 出来る限りの悪態をついたつもりなのに、全く響いた気配がない。神経が図太いのか聞こえていないのか、どちらにせよ私は龍之介に口げんかで勝てる気がしなくなってきた。
 これ以上悪口を言おうとしても私が余計に疲れるだけだろうと、そう思ってこれからなるべく言わないようにしようと心に誓う。
 すると、龍之介はどこかで見た布を私に放り投げた。それはあの部屋で見たハンカチだった。
「結局渡しそびれてさ。俺が直々に持ってきたわけだ」
 自分の名前の刺しゅうが入っているハンカチは、綺麗に洗われて乾燥までかけられているようだった。そう言う所の気遣いはできる人なんだと少し見直す。
「あと他にまだお前に話していない事があったからいろいろとお前に伝えようと思ってな。本当はトトにもうやめとけって口止めされているんだけど、俺個人の思いで言えばもうすでにお前はあの街の魅力に取りつかれたんじゃないかと思ってな」
 龍之介はそう言ってにやりと不敵な笑みを浮かべる。
 あの街、十中八九《創生者の街》のことだろう。というかそれ以外思いつかないが。
 魅力に取りつかれたかというとどうだろうか。確かにあの高くそびえる家で出来た壁やトトのように言葉を話すことのできる鳥、そして創介。私にとってはそれらが魅力以外の何物でもないが、取り憑かれたとなると話は別だ。まだ、そう言う世界があるんだと言った程度の見解しか持ち合わせてないと思う。自分でも冷静過ぎるような気もするが。
「そ、それで私に何を教えてくれるんですか……」
 体に冷や汗をかきながらも、恐る恐る訪ねてみる。もしかしたら私にとって大切なことがあるのかもしれない。わざわざ自分の時間を割いて、トトに口止めされながらも私に会いに来て話してくれるのだ。よほど重要なことに違いないだろう。
「まあ、大したことじゃないんだけどな」
 ――大したことじゃ無いんかい。
 思わず心の中で突っ込んでしまった。龍之介は本当にことごとく私の予想を外してくる。もしかして私の考えていることが分かるのだろうか。
「んで、まず俺がお前をあの世界に連れていった理由なんだが……」龍之介はいきなり改まった口調で言葉を放つ。「あの時お前は異常なほどの感情の高ぶりがあっただろ?」
「は、はい……」
 未だにあのときの怒りの原因は分かっていなかった。本人が覚えていないだなんて本末転倒だろうが、仕方がない。本当に身に覚えが無いのだ。そのとき何をしていたのかさえ覚えてない始末である。
「その時ピンときちゃったわけね。こいつならあの街に変化をもたらしてくれるんじゃないかってな。はっきりした理由なんてないけど、ほら何でもあるじゃん。何かを決定づけるときってさ、いろいろ考えた挙句の結果よりも直観でコイツは良いって思った相手の方が大体うまくいくって奴。あのときはまさにそのノリだったね」
「そ、そうですか……」
 だからと言って私は何をすればいいのだろうか。とりあえずこのまま龍之介の話を聞くべきなんだろうが、どうしても他事を考えてしまう。これから私は何をすべきなのだろうと。
「今どき自分の感情をハッキリと表に出す若者もそういないんだよね。まさに他人の青春の一コマを見た気分だったよ、あのときの弥生は」
 龍之介はそんな私の事を無視して勝手に話を進める。きっと私のようにいちいち相手の表情を確かめながら話す人間では無いのだろう。そう言う正確には少し憧れを持ったりするのだが、今はそんなこと言っている場合では無いのは確かだ。
「そして俺の秘密。どうして俺はお前をあの街に送ったり戻って来させたりできたのか。それはやっぱり俺が特別なそういう力を持っているわけで、俺自身がお前の母ちゃんに気付かれないようにこの部屋に来れたのもそう言う理由なんだ」
 私は次の言葉を待つように唾を飲み込んだ。
 以前、龍之介は自分のことを『創生者の例外』だと形容したが、詳しい事は教えてくれなかった。例外だと言うことは創生者ではないと言うことは容易に分かる。ただ実際どういうことなのかはよく分からなかった。それを教えてくれるのだろう。だけどどうしてこのタイミングで……?
 ちょっと嫌な予感がしたが、それでも耳を傾ける。
「俺は、『有を無にする』力を持ってるんだよ」
 龍之介は不敵な笑みを崩さずに、話しを続けた。
「創介やトトのような『無から有を創り出す』人たちを《創生者》というのに対して、俺みたいな奴は《掃除人(クリーナー)》と呼ばれている。まぁ、トトじゃないけど『読んで字の如く』って奴だな」
「ま、また新しい単語が……」
 英単語、cleanにerをつけた、直訳でまさしく《掃除人》トトのネーミングセンスに疑問が残るが分かりやすいという意味で取れば悪くは無いだろう。
「つまりあの世界だと《創生者》の輩が無から有を創りだし続けるってのは確かに魅力的な話だ。何せ資源が無限に出てきてくれるわけだからな。でも、だからと言ってそのまま放っておくとどうなると思う?街は物であふれかえって、やがてただのゴミ溜めになっちまうんだ。だからそれを消さなくちゃいけない人も出てくるわけ。俺のような《掃除人》がな。……まぁ、まとめて言えばと《創生者》と《掃除人》の二つの存在が街を回してるってことだ。おわかり?」
「……う、うん」
 どこから出したのか、龍之介はノートに図を書きながら私に説明する。もしかして私の物を勝手に使われたかと思ったが、机の上にあるほんの数を数えても減っているわけでは無かったから気にしないでおいた。
「でだ、その力の応用と言っちゃあ大げさだが、別に消す対象ってのは何も物体じゃ無くてもいいんだ。トトが創り出した言葉を消すことだってできるし、別にそこにある机を消すことだってできる」
「………?つまり、どういう――」
「こっちの世界と街との境界を消し飛ばすことだって可能だってこと」
 龍之介の言葉が私の声にかぶさり、口をつむった瞬間のこれだ。驚くと言うよりも茫然が先に来てしまった。
「まあ、簡単に説明しちゃえば、今俺らのいる部屋がこの世界だとすると、隣の部屋が丁度街の存在する世界って訳で、一枚の壁で遮られているわけだ。まあ襖かな?その襖を俺らは取り除くことができるってこと。だから俺は世界を行ったり来たりできるし、お前も俺がいれば例外じゃ無い」
 ………これまでの話しそぶりと言い、何となく龍之介の言いたいことが分かってきた気がした。龍之介はここにいて、私はここにいる。そして龍之介は力の説明をしてくれた。
 つまりは……。
「でだ、お前はまだあの街に行く気はないか?」
 やっぱり、私の思ってたことと合致した。その旨は私には予想ができないけど、悪い誘いには思えなかった。
「俺がいればいつでもお前は街に行けるんだ。初めての時は唐突に仕掛けるしかなかったが、今度はちゃんとお前に提案できるし、どうだろうか?」
 ………でも、私はまだはっきりとした返事ができない。勇気が無いと言えばそれでおしまいだが、私の背負っているものはそれだけじゃ無かった。
「………少し、考えさせて」
 私のその様子は龍之介にはどう映ったのか分からない。落ち込んでいるように見えたのかもしれないし、逆に龍之介の提案を肯定しているように見えたのかもしれない。
 ただ、龍之介は私のその言葉に対し、先ほどまでのいやらしい含み笑いでは無く、愛想笑いのようなものを代わりに私に見せた。
「………」ただし、珍しく声は発さない。ただ笑いかけるだけだ。それが逆に不気味にも思えるが。
 しばらく、二人の間に沈黙が流れる。時計の針の規則的な音だけが二人の間を流れ、これからの二人の行動を監視している。
 私は顔を上げず、龍之介の次の行動を待った。もしかしたら龍之介側も同じことを考えているかもしれないけど、自分以外の何かの変化が起こらない限り私は動くつもりはない。深い理由は無かったけど、少なくとも龍之介がまた私に何か言ってくれるのを待っている気にはなっていた。もしかしたらもう少し私にとって気が楽な提案をしてくれるかと思った。
 しかし、果報は寝て待てが通用するほどそんなに甘くは無かった。
 龍之介は不意に立ち上がり、私の彼を追いかける視線を受けながら部屋の窓を開けた。すでにかなり日は落ちていて、遠くの方が若干陽の光で明るい程度で頭上は青空が暗くなりかけた群青色をしていた。幾つかほんのりと星の輝きも見える。
「それじゃあ、また良い返事が聞ける時まで待ってることにしようかな」
 窓の前に立って顔だけはこちらを向けて私に語りかける。
「まあ、俺は普段は駅前の掃除が公園のトイレ掃除か大通りのゴミ拾いかゴミ捨て場のカラス駆除くらいしかしてないからその辺探せばすぐ見つかるだろ」
「ちょっと、候補が多すぎませんか。普通ニ、三個に止めておくものですよね?」
「しょうがねえだろ。いざというときに俺を探しても『ああ、見つからないよぉ』だなんて事になるくらいなら先に言っておいた方がベストだろ」
 そう言ってまた不敵な笑みを浮かべる。顔立ちは創介そっくりなのに、何か下心のある笑い方をするせいで残念な人になってしまう。第一印象って大事だとつくづく思う。
「んじゃあ、そのときまでな」
「あ、ちょっと……」
 私はまだ聞きたいことがいろいろとあったのに、龍之介は私のその引きとめにも全く反応せずにそのまま窓から飛び出していってしまった。
「…………」
 先ほどまでの賑やかしい空気が一変して静まり、蛍光灯の淡い光に照らされた私一人がとり残されてしまう。あまりに急に行ってしまったものだから、余計に寂しさが私のそこからあふれ出てくる。
 ――私は、どうするべきなのかな……。

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